先日、東京に行く機会があり神田の岩波ホールで「おばあさんの家」という映画を観てきました。
韓国の映画ですが、都会育ちでゲームボーイを話さない孫(小学生かな)が、山奥(バスの終点地)に住んでいる耳も口も不自由で腰も曲がっている、本当に高齢なおばあさんと、突然一緒に暮らした2週間を描いた映画です。
不便な暮らしの中で、わがままな子どもがおばあさんに悪態をつき、おばあさんを「バカ」呼ばわりするのですが、おばあさんの暖かさというか、無条件で子どもを受け入れ見守る素朴な子どもへの愛情と自然と触れ合って暮らす中で、子どもが子どもらしい心を取り戻していくという「しみじみ」とした心が洗われる映画で、現代の日本人にとってピッタリです。
現代は「愛」とか「癒し」とかが、あらゆるところでキーワードになっていますが、「愛」といってもいろいろな愛があります。
愛といって子どもを支配する愛もあります。
「同情するならカネをくれ」というドラマのセリフ(確か「家なき子」も十年位前?) がありましたが、親子ともに「愛よりもマネー (お金) 」という現実もあります。
モノが豊富になり、暮らしが豊かになるにつれ、親の「愛」も、親の期待感や価値観への同一性が強まったり、「モノ」で結びついていたりの傾向が大きくなったようです。
親子だからこそ、一つ一つの結果に期待したり、落胆したり、そのため、厳しすぎたり、甘やかしすぎることはよくあることです。
親と子の関係って、直接的に責任を問われる関係なので、なかなか難しいものがありますよね。
私なんかも、おばあちゃんというと、私を慰めてくれるという記憶ですね。
昔は、「おばあちゃん子は、三文安」といわれたものですが、おばあちゃん(もちろんおじいちゃんもですが)だからこそ、辛いことも楽しいことも人生を長く生きてきたからこそ培ってこられた、子どもを暖かく見守る愛は、現代に大いに生かされるものだと思います。
子育て文化というか、子育ての仕方が大きく変わりました。
オムツも布オムツから紙おむつへ、ミルクも色々です。考え方も違います。
昔の育児は古くなったものがたくさんあり、現代に会わないものもあります。
でも、子どもを思う気持ちは、祖父母も父母も変わりません。
それぞれの「愛」をたっぷり受けられる子どもは、幸せです。
おばあちゃんやおじいちゃんの出番は、これからも大きいです。
秋田で、この映画の上映があるかわかりませんが、絶対「おすすめ」の映画です。
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