子育て通信 バックナンバー
   

 

園長の子育て通信 『「しつけ」は、自分を知ることから』

  (2004年11月30日)

 子どものしつけの本は、山ほどあります。
 内容が全く正反対のものでも、それぞれに「もっとも」のことがあり、読めば読むほど分からなくなり、結局、自分の思いに合うものが一番となります。
 また、同じ本を読んでも人によりまるっきり正反対に理解している場合もよくあります。
 みんなに「わかる」話って難しいし、もしかしたら危険なのかも知れません。
 自分を知ることにより、子育てや人との「いい関係」づくりのポイントが見えてくると思います。
 自分を知る方法のひとつとしてエコグラムがあります。
 エコグラムは、自分の考え方と人の見方は違う。
        人によってとらえ方が違う。
        悪い癖はいつも顔をのぞかせている。
        過去と他人はかえられない。
 けど、自分が変われば、何かが変わる。まず自分を知ろう。
 人の心の中には、5つの心がある。
  1、ルールや正義感を司る父親的な心
  2、優しさや愛情を司る母親的な心
  3、計画性や判断力を司る客観的な大人の心
  4、行動力や創造性を司る自由な子どものような心
  5、協調性を司る子どものような心
 これらの組み合わせが大体24の形に分けられ、それらによって自分の行動を無意識のうちに決めているので、じぶんが変わることによって人との関係をバージョンアップしようと言うものです。
 例えば、
(父親的なこころ)     (強すぎると)      (弱すぎると)
礼儀正しい、ルールを守る  容赦なく怒る       ルーズ
責任感がある        自分の意見を押し付ける  責任感がない
自分に厳しい        自分のことは無視して   言いたいことが
リーダーシップがある    他人を批判する      いえない

(母親的なこころ)
相手の存在を認める     甘やかす         無関心
やさしく接する       親切の押し売りをする   気配りがない
面倒見がいい        なんでも代わりにやろうと 冷たい
はげます          する
              過剰に期待する

(客観的な大人のこころ)
計画的           面白みに欠ける      無計画な行動
筋道を立てて物事を考える  屁理屈を言う       気楽に考え過ぎる
冷静に対応する       態度がそっけない     気分に左右される
しっかりと観察する     思いやりがない      現実を無視する
感情的にならない      相手の気持ちを汲もうと  場違いなことをする
              しない

(自由な子どものこころ)
のびのび明るい       わがまま         萎縮してしまう
いろんなことに興味を示す  無責任に行動する     消極的、弱気
感情が豊か         ふてぶてしい、ダダを   楽しめない
思い立ったら即、行動    こねる          無気力になる
夢中になれる        すぐ怒る

(素直な子どものこころ)
協力的           自分では何もできない   ガンコになる
穏やかに行動する      言われたことしかできない 人の意見を聞かない
気配りをする        すぐに遠慮する      自己中心的
指示に従う         すぐに人を頼る      いじっぱり
人に合わせることができる  急にキレたりする

 と言うことの側面を知り、人との関わり方に生かそうというものです。
 本来は、50〜60の問題を答えていくのですが、ためしに例題を1つ。
 (直感的に答えましょう。その時の体調、気分で変化して当たり前。深く考えずに答えましょう)

Q:あなたにボーイフレンド(ガールフレンド)がいると考えてください。
  その人が最近、ある人に好意を持ち始めたというウワサを耳にしました。
  そのときの、あなたはどうるとおもいますか?

    A:自分とその人、どっちをとるの!? と相手に詰め寄る。
    B:自分が優しくしなかったから?と心配する。
    C:相手が、なぜその人に好意を持つようになったかを考える。
    D:その人に、彼(彼女)は私のものだと言う。
    E:どうせ自分なんか……と、スネる。

 夫婦、親子で実施すると面白いかも。興味のある方は、お知らせ下さい。

 

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