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園長の子育て通信 45 『子どもの安全・安心を守る地域子育て見守りをつくろう』

  (2006年1月10日)

園長の子育て通信 45
『子どもの安全・安心を守る地域子育て見守りをつくろう』

昨年は子どもの事件が相次ぎ、悲しい思いと不安が募ることが多くありました。
新しい年を迎え、今年こそは、子どもの安全と安心が広がる良い年であるよう心から願います。
子どもの事件は、さまざまな事を私たちに問い直ししています。
保育園や学校のあり方、家族や親の関わり、地域との関わりなどひとつひとつが大きな課題です。
今、共働きが一般的、多数になりましたが、仕事は、効率と成果が求められる一方、臨時職員やパート職員などの非正規職員が増え、どこも、働き方が厳しく、長時間化してきています。
そのため、私もそうですが、家庭で過ごす時間はほとんどなく、家族の関わり、地域の関わりを持つことがほとんどない人々が増えているのが今日の実態でないでしょうか。
 秋田は、今年は歴史的な大雪。雪に悲鳴を上げています。
 雪よせしている高齢者が目立ちます。目立つと言うより地域には高齢者しか住んでいないという感さえさせられます。
子どもの命を不審者から守るため地域で見守ることの大切さが叫ばれ、通学路確認や通学路危険マップづくりが進められています。
子ども安全対策として、保育園や学校に施錠をしたり、防犯ブザーや携帯電話などの「モノ」を持たせるのは簡単にできると思いますが、一方、知らない人から声をかけられても返事をしない、大声を出す、逃げることを教えなければならない時代です。
人に親切にしたりしないで、人は怖いということを「しつけ」として教えなくてはいけない時代となりました
より道、道草せずにまっすぐに帰宅しないと危ない時代です。
そのため、地域で子どもの安全を見守ることが大きな課題となっています。
そこで、改めて地域の実態がクローズアップさせています。
地域と言っても、あいさつしたりいろんな行事をしている地域もあれば、隣の人さえ分からないという地域もあります。又、若い人は働いている人が多いので日中は高齢者しかいないという地域も少なくありません。
戦後の日本は、経済成長をとげ豊かな国になりました。その後、バブルがはじけ「勝ち組」「負け組」と呼ばれる格差も生まれ、「自己責任」が強調されています。
「安全は、ただ」ではなくなってしまいました。
しかし、子どもの命を守ることは社会の義務だと思います。「自己責任」だけでなく、「公の責任」による人々のつながりが、今よりは少しでも広げあう責任を大人達は持っているのではないでしょうか。その意味で子育て世代が、地域に、家庭に根をはっていく年にしたいものです。

 

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