今回は、「朝ごはん」。
「ごはん、味噌汁、おかず」という朝ごはんは、ごくごく少数の家庭です。
プリンだけ、ジュース、ヨーグルトだけという朝食も珍しくありません。
10数年前に、「私も夫も朝ごはん食べないから、子どもだけのために朝ごはんをつくる習慣はありません」と言われたことがあり、そう言えば、独身時代に朝ごはんを食べている大人がどのくらい居るのかと思うことがありました。
「家族揃って、みんなで朝ごはん」から、大人が朝ごはん食べる習慣が無くなる中で、子どもには「食べなさい」。
寝起きで、お腹が空いていないので、せっかく用意してあげたのに食べない。
朝からガミガミ、イライラ。
作っても無駄になるなら子どもの好きなものを用意。
飲み物とか食べやすいもの、ジュースとかヨーグルトとかバナナ等の単品を一人で食べてね。
それだと、手間も掛からず、子どもをせかしたり、怒らなくても済む。
かたづけしなくても済むので一石二鳥と。
こんな風な朝ごはんスタイルが広がってしまいました。
と同時に、夕食は家族みんなで食べようという思いはとても強くなっています。
たまに気分転換を兼ねて、ガストやマック、居酒屋等に夜9時、10時過ぎに行くことがありますが、若者だけかと思えば、就学前の家族連れや高齢者同士とか、老いも若きもとてもにぎやかです。
遅くなっても、夕食は、家族みんなで食べようという表れか単なる大人の都合なのか、いづれにしろ時代にマッチしてしまいました。
こうなると、朝食から食事の基本でなく、夕食というより夜食から食事が始まる生活スタイル。それだけ、朝食はどうでもいい存在?
乳幼児期は、まだしも、大人の都合に子どもも合わせられますが、子どもが小学校でスポ少や習い事、学習塾となると子どもの都合優先の食事時間になり、それぞれが望む時間に、好きなものを食べるという「孤食」状態になります。
「孤食」なると、「俺の好きなもの自由に食べさせろよ」と好きなものだけの食事。
もうすでに、「おふくろ(母)の味は、(スナック)袋の味」。朝食も昼食も夕食も全て外食でまな板も包丁も見たことが無い子どもがいても不思議ではない時代です。
お弁当の日は、どの子どもも、持ってきた弁当を自慢し、嬉しそうに食べています。
食べることは食物の味でなく愛情を食べていると知らされる一瞬です。
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