子育て通信 バックナンバー
   

 

園長の本音トーク 「家族新聞を作ってみませんか。」

  (2008年9月3日)

世界の多くの国が「教育改革」に力を入れていますが、そこで共通しているひとつに、子どもの見方の転換があります。
 子どもは、自分から成長する可能性を持っているという見方です。
 これは、実はなかなか難しいことなのです。
 乳児期は「かわいい」が多いですが、手がかかり、手こずるようになると注意や指導、それでも言うことを聞かないと「かわいげがない」「やる気がない」「ものがわからない」という否定的な見方になってしまいます。
 子どもの見方というのは大人(保育者・先生)が子どもをどう見るかということですので、
大人の期待にこたえた時は「良い子」、期待にこたえない時は「悪い子」という見方になりがちなのを徹底して子どもの側の視点で見ようということです。
 それは子どもを指導することでも、放任することでもなく、子ども自身が何をどう感じているのか、そこに耳を傾けてかかわるという教育改革です。
 自分(私)のことを、自分で、自分からをということの徹底です。
 そんなことを考えた時、小学校低学年までの時期に、家族新聞や家族会議は面白い方法でないかと思いました。
 子どもの成長記録としての「家族新聞」。
 カメラやパソコンを使いこなせる保護者が多くなっている今だから、この時々の子どもの成長の写真やほほえましい子どものつぶやきに耳を傾け記録し、親の思いをコメントや
エピソードにして作り続けられたら…。それだけで、子どもの成長していく良い面を意識的に見つめ、子どもにも「こんな風に暖かく見守ってきたんだよ」というメッセージを残すことになるのだと思います。
 難しく考えないで、1枚の写真にコメントをつけるだけでもステキな家族新聞です。
 ビデオ記録よりも、わが子の成長の様子を言葉で残しておくことは、その時だけでなく、子どもが思春期の嵐に入ったときに、確かな振り返りと親子の揺れを小さくしてくれることになると思います。(今、個人的に、とてもそのことを反省しています)
 娘が2歳のときの会話。
 「お父さん、今、暗い気持ちだ」
 「じゃ、電気つければ」
 こんな他愛無い会話で、元気をもらったり、トラブルを乗り越えたり、子どもってこんな風に受けとめるんだと、子どもの見方を鍛えてくれます。
 そして、我が子のわが子らしさの発見が、子育ての楽しさを広げてくれます。
 保育園で家族新聞掲示コーナーが、できないかな!

 

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